高速電源切替器のノンラップ切り替えとは
高田製作所では高速切替器では切り替えの考え方としてノンラップ切り替えを採用しております。A電源とB電源の2系統の交流電源を入力とする高速電源切替器における電源側及び負荷側への影響についてご説明します。
切替方式による影響
同期切替
2系統の交流電源の切替においては、負荷側から見て切替前後の波形がほとんど変わらない切替が理想です。 当社高速切替器シリーズのACTS、ACSSシリーズの手動切替(計画切替)は、電圧波形の位相同期を条件として、ゼロクロス点での切替を行っています。
オーバーラップ切替とノンラップ切替
① オーバーラップ切替
長所
2電源が正常で同期状態にあるときは半サイクル程度のオーバーラップは過大横流もなく、切替時インパクト(アークやサージ)も小さいので、回路構成と回路動作が比較的簡単。
短所
給電側電源の系統で短絡があった場合や、過渡的に2電源の同期状態が損なわれた時の切替は過大横流の危険が高く、それを回避するためのオーバーラップ切換中止の制御は複雑且つ困難。
② ノンラップ切替(高田製作所の高速切替器はこの方式を採用)
長所
2電源の同期状態や電圧異常などにかかわらず、切替時の横流は発生しないので安全。
短所
負荷や配線のインダクタンスによるスイッチ遮断時のサージが大きい。(スナバー回路により吸収します。)電磁接触器の接点切換で非同期の場合は、遮断時のアーク消失時間以上の断時間確保が必要。
当社のACTS、ACSSシリーズはノンラップ切替を採用しながら約10μsecのオフ期間を設けていて、しかも、電圧波形のゼロクロス付近での切替のため、短所を攻略しています。切替による出力波形への影響は小さく、極めて安全な切り替え方式です。
※同期条件と電圧波形のゼロクロス付近での切替は手動切替(計画切替)の場合に限ります。停電時の自動切替には同期状態に関係なく停電検出して切替を行います。
手動切替(計画切替)でオススメの製品はこちら
|HOMEに戻る|